飛騨市をフィールドに広葉樹の施業、製材、加工、流通、販売の流れを学びます。また今行われている挑戦をそれぞれ共有し、人とのつながりをつくり相互理解を深め、今後、飛騨市の広葉樹の活用について具体的に考え実践することができる人材育成を目指しています。
2020年度のカリキュラムを紹介しています。
今年度のカリキュラムは近日中に掲載予定です。
第1回 令和2年9月24日~25日
飛騨市の広葉樹のまちづくり
飛騨市が目指す広葉樹のまちづくりを支える「豊かな森づくり」と「小径広葉樹の新たな価値の創造」の一連の流れを知り、広葉樹活用の必要性とその可能性を理解する。
- 講義内容
- 開校式・オリエンテーション・参加者自己紹介
- 飛騨市・広葉樹のまちづくりとは
- 飛騨市の広葉樹施業の実践
- 飛騨の広葉樹の流通と製材・乾燥
- 飛騨の広葉樹によるものづくり
- 広葉樹の新しい価値創造の挑戦
- 2日間の振り返りと意見交換・質疑応答
- 講師
- 飛騨市役所 林業振興課 課長補佐 竹田慎二氏
- 飛騨市森林組合林産課 課長 新田克之氏
- 株式会社西野製材所 代表取締役 西野真徳氏
- 北々工房 代表 北川啓市氏
- 株式会社飛騨の森でクマは踊る 代表取締役 松本剛氏
第2回 令和2年10月22日~23日
価値の高い広葉樹の森づくり
飛騨市広葉樹のまちづくりを支える柱の一つ「豊かな森づくり」。ここでは、多様な価値を有する森林とは何か、また、そうした森林をどのように作っていくかについて理解する。
- 講義内容
- 育成木施業の伐採現場の見学と実践の解説
- 広葉樹の森の観察と広葉樹の特性
- 価値の高い森づくりのワークショップ
- 価値の高い広葉樹の森づくりについて
- 広葉樹伐採予定現場の見学と解説
- 講師
- 岐阜県立森林文化アカデミー 教授 横井秀一氏
- 飛騨市森林組合
第3回 令和2年11月19日~20日
広葉樹原木の流通と製材乾燥
広葉樹は伐採後すぐに使い手の元に届くわけではなく、伐採、搬出、造材、運搬、製材、乾燥、加工など様々な過程を経て流通している。ここでは、広葉樹原木の様々な流通について理解し、また広葉樹原木の価値を高める上で重要な位置づけがされる「製材」と「乾燥」の具体的手法について理解する。
- 講義内容
- 原木市場の実態(共販所見学とレクチャー)
- 広葉樹の製材と乾燥(工場見学・レクチャー)
- 広葉樹の搬出、流通、原木・チップ・おが粉加工と市場の実態
- 広葉樹の搬出、流通、原木・薪の加工と市場の実態
- 広葉樹の製材の実際(製材所見学)
- 講師
- 岐阜県森林組合連合会 木材流通事業本部長
岩木克也氏 - 株式会社カネモク 代表取締役 森本賢吉氏
- 株式会社奥飛騨開発 代表取締役 柏木博行氏
- 株式会社柳木材 柳和憲氏
- 株式会社西野製材所 代表取締役 西野真徳氏
第4回 令和2年12月21日~22日
広葉樹の建築と家具への利用
針葉樹と比較して樹種が多様な広葉樹は用途もまた多様である。ここでは、広葉樹の主要な用途である建築と家具の使われ方と市場について理解する。
- 講義内容
- 木工房・木工作家の広葉樹の活用
- 工務店の広葉樹の活用(工務店見学・解説)
- 家具メーカーの広葉樹の活用(工場見学・解説)
- 家具メーカーの広葉樹の活用研究(研究所見学・解説)
- 家具メーカーによる広葉樹の建築・家具への活用と全国の動向と商品開発(工房・ショールーム見学と解説)
- 講師
- 岐阜県立森林文化アカデミー 渡辺圭氏
- 田中建築 代表 田中一也
- 飛騨産業株式会社 専務取締役 本母雅博氏
- 飛騨産業株式会社きつつき森の研究所 副所長 浅田隆之氏
- オークヴィレッジ株式会社 取締役副社長 佐々木一弘氏
第5回 令和3年1月21日~25日
広葉樹の多様な可能性
針葉樹と比較して樹種が多様な広葉樹は用途もまた多様である。ここでは、広葉樹の木材としての多様な用途と可能性、その他の林産物利用や空間利用など幅広い活用の可能性と市場について理解する。
- 講義内容
- 広葉樹の新しい活用研究
- 広葉樹に関する研究開発の動向と実際
- 広葉樹の多様な木材利用
- 広葉樹林と地域の暮らし・産業
- 広葉樹林の空間利用についての事例紹介とワークショップ
- 講師
- 飛騨市広葉樹活用研究 WG 事務局 浅田隆之氏
- 岐阜県生活技術研究所 長谷川良一氏
- 岐阜県立森林文化アカデミー 教授 久津輪雅氏
- 飛騨市役所河合振興事務所 所長 野村久徳氏 他
- 飛騨の森ガイド協会会長 岩佐勝美氏
- 飛騨市健康ウォーキングガイド協会(クアオルト健康ウォーキング) 事務局 武藤浩一氏
第6回 令和3年2月24日~25日
広葉樹の新しい価値の創造
これまで小径であることから効率性が重要視され、仕分け等がされることなくバイオマスやチップなどとして市外に、しかも安価で流出していた小径広葉樹。最終回は、地域の広葉樹に改めて注目し、資源として「安定的」かつ「継続的」にその価値を高め、より付加価値の高い商品として加工、流通させる取り組みについて理解する。
- 講義内容
- 受講者の取り組みのご紹介
- 全員のプラン発表、質疑応答、投票、チーム分け
- グループごとのプラン作成
- グループごとのプラン発表
- 講師
- 受講者の方々